タンジュン・サリはオン・ザ・ビーチのホテルです。タンジュン・サリの前のビーチは、周辺のホテルと比べて客室数が限られているので、デッキ・チェアーの数が少なく広々しています。(右:ビーチサイドの人気カフェ)
サヌールの海はこれまであまり綺麗でなくてお勧め出来なかったのだけど、2005年に護岸工事も終わり、美しいビーチに生まれ変わりました。もうヌサ・ドゥアに行かなくても南の島らしさを感じられます(笑)。カメラで撮しても絵になるビーチになりましたよ。いや実際。ビーチの幅も広いし、周りにはジュクン(バリ式の船)もたくさんあってリゾート・モードが盛り上がります。
早朝や夕方の涼しい時間には、ジョギングをする人や、ブランド犬を連れて散歩する在住者の姿などもみられ、少しだけ高級リゾートな雰囲気もあります。とはいえ、少し歩けばサヌール・ビーチはやはり庶民派の堅苦しくないビーチです。昔からのサヌールらしさも十分感じられ、新しさと古き時代がほどよくミックスされたエリアとなりました。
ビーチの目の前にあるタンジュン・サリのカフェは、とっても気持ちいいです。タンジュン・サリに泊まらないゲストでも、このカフェだけは是非訪れて、一休みしてほしい場所です。(下左:バリ島のジュクン、下右:南国らしいビーチ)
  カフェのすぐ後ろにレストラン・スペースがあるのだけど、朝食はぜひこのカフェに運んでもらって食べてみてください。海風を真正面に感じて。朝のサヌール・ビーチは人も少ないので、とても晴れ晴れとした気持ちになれます。(下:ゆっくりと流れる朝食タイム)
さて、その朝食、レストランではゲストの希望をできる限り叶えてくれるので、もしリクエストがあったら遠慮なく頼んでみてください。例えば、ブブル・アヤム(鶏のおかゆ)にトッピングされてる卵だけど、何も言わなければ、卵焼きの細切りが乗っかってきます。これを「ゆで卵にして」と言ったりを聞いてくれるわけです。きんたはディナーの時、メニューにないアヤム・ゴレン(鶏の唐揚げ)が出来るかどうかを尋ねたら快く作ってくれました(しかも値段も安かった)。最近、マニュアルにないことは出来ないというホテルが多い中、さすがにタンジュン・サリは違うな、と思った瞬間です。
ジャムはホーム・メイドだし、わざわざ外に食べに行かなくても昼も夜も、雰囲気と味の良いホテル内のレストランで食べたくなる。実際に今回宿泊した時期がニュピだったため、外出が出来なかったのだけど、料理は美味しいし、レストランの居心地がよかったので、外に出るという発想自体がまったくなかったのです。(ニュピで)外に出れないことがストレスになるかなと心配だったのだけど、ニュピであることをすっかり忘れてしまうほど、ホテル内で過ごした1日でもあります。(ちなみにニュピでも、ホテル内は通常通りにサービスを受けることができました)
フロント・スタッフの一人に質問しました。「ここで何年働いていますか?」。そうしたら「37年だよ〜」って笑顔で答えてくれました。(右:優しいスタッフ)
「タンジュン・サリ」って名前だけでこれまで続いてきたんじゃないんです。滞在中、きんたが「以前タンジュン・サリに泊まったことがあるんだよ」と伝えると心からうれしそうな笑顔を見せるスタッフ達。スタッフひとり一人が丁寧に接客してきたからこそ、滞在していてリラックスできるし、またタンジュン・サリに泊まりたいと思うのです。
アンティークのような家具がさりげなく置かれたフロントは、タンジュン・サリの歴史と共にバリ島の歴史と伝統を、目で見た瞬間に感じられます。タンジュン・サリにチェックインしたゲストは、「神々の島」とも言われるバリ島に到着したことを、心から実感することとなるでしょう。(下左:シャイなクリーニングスタッフ、下右:心からのおもてなし)
 
思えば、以前マーニと宿泊したとき、バリ・ヒンドゥーのお祈りの仕方を初めて教えてくれたのが、タンジュン・サリのスタッフでした。こちらの急な申し出にも嫌な顔をせず、ホテル内にある寺院で、花の供え方、祈りの仕方、そしてバリ・ヒンドゥーの意味を、スタッフの一人が教えてくれたのでした。「バリ・ヒンドゥーでは全てのものに神様が宿っているのです」と説明してくれたスタッフの言葉に、ホテルに泊まりながらバリを感じるという、貴重な体験をしたのでした。
タンジュン・サリでは毎月第一土曜日と第三土曜日にレゴン・ダンスのショーが行われます。きんたは前回タンジュン・サリに泊まったときに、ここのレゴン・ダンスを見て以来、バリの舞踊の中でレゴン・ダンスが一番好きになりました。それまでは迫力と活気のあるケチャこそがバリらしいと思っていたのだけど、タンジュン・サリのレゴンを見てからは、レゴン・ダンスばかり見るようになりました。そして、何処のレゴンが一番良いか、見比べてしまったり・・・。スタッフにそのことを話すと「タンジュン・サリのレゴンは子供が踊ってるからウブドの大人のレゴンには叶わない」と言ってましたが、いやいや、自分の中では、今でもタンジュン・サリのレゴン・ダンスが一番印象に残っています。
タンジュン・サリに夕方訪れたら、プール横で子供達がダンスの練習をしてるときがあります。みんな真剣だし、間近にみられるので是非行ってみてください。(右:厳しいダンスレッスン)
タンジュン・サリはバリ島を代表する「高級ホテル」です。その「高級」という意味は、室料が高いという一般的な「高級」という意味ももちろんあります。けれど、きんたがここで感じた「高級」は、単に値段だけではありません。
ここでしか感じることのできない空気感、ここでしか体験できない日常、ここにきてはじめて知るバリ・ヒンドゥーの意味・・・。そうした他のどこにもないものを持つ個性的なホテル。それが「高級」という言葉にふさわしい、真の意味ではないでしょうか?
笑顔で接してくれる優しいスタッフに包まれ、肩肘張らずに心からリラックスすることのできたタンジュン・サリでの体験は、きんたにとって、あらためて「高級ホテル」って何だろう、とふり返ることができた滞在だったのです。 |